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〒949-6680 新潟県南魚沼市六日町2643番地1

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病院事業管理者兼市民病院院長あいさつ

 当地域は、日本有数の医療スタッフ確保困難地域ですが、当病院事業は「医療の谷間に灯をともす」べく、年々成長している勢いのある組織で、多くの同士の参画を求めています。
 南魚沼市病院事業では、林市長の最重点施策として大きく令和2年度から医師確保を含めた経営改革(医療のまちづくり)を始めました。この5年間、我々の立ち位置としては、公営企業として、単に利益の追求ではなく、公益性を果たすと言う観点から、「地域住民の生きるを支え続ける」という理念を掲げてきました。
 病棟を急性期一色からケアミックスに変えるとともに、在宅の拡充は勿論ですが、全国より10年先の人口減少や少子高齢化を経験していることから、我が国の国力なども勘案し、2040年以降の自助、共助を前提とした地域社会を念頭に、だれもが望めば衣食住、保健医療介護が一定程度賄え、安心して生活できる地域社会の形成が重要であると考えています。

南魚沼市病院事業管理者
兼南魚沼市民病院院長

外山千也(とやませんや)

 特に、2040年に向けて、医療介護の複合的需要が増大する85歳以上の人口が40%以上も増加する点などに着目し、これまでの供給側の病院中心的な集約的な観点ではなく、生活者の視点からの医療展開に大きくパラダイムシフトをしてきました。
 まず、令和8年4月から、ゆきぐに健友館AI(福祉避難所も兼ねる)を南魚沼市民病院に隣接してスタートしました。年間市民の2人に1人である約25,000人の健診や人間ドックを行います。人生百年時代の健康寿命延伸のための調理実習や歯科保健など楽しく実施する保健活動も視野に入れながら、特に、当地域は医師不足地域なので市民に不利益が生じないように、画像診断や内視鏡などにAIを導入し、病気の見逃しを防ぎ、早期発見、早期治療に努めます。
 そして、南魚沼市民病院では、魚沼基幹病院等と連携しながら、26の診療科において、尖りある急性期を含め、多くの外来(40床の透析、認知症疾患センターも運用しています)とともに、病気の状況に応じて、高度急性期から地域包括ケア、さらには回復期リハビリテーション病棟の全体152床(140床から12床増床)(年間病床稼働率90%以上)の病床で加療を行い、市民お1人お1人が住み慣れた在宅への復帰を目指します。
 リハビリの提供は職員の勤務時間の1時間早い早番と2時間遅い遅番を取り入れ、かつ365日の実施を行っています。
このように、包括期への対応と高齢者の救急対応、緩和ケアなどを重視し、在宅医療を後押しします。
 なお、在宅復帰率は、現在、一般の急性期病床で約88%、地域包括ケア病床で約95%、回復期病床約83%となっています。
 そして在宅の要として、市の北部では大和地域包括医療センターにおいて、ゆきぐに大和診療所、24時間体制のゆきぐに大和訪問看護ステーション、ゆきぐに大和ホームケアステーションを一体的に運用してきましたが、新たに、大和包括ステーションを新設しました。
 また、市南部の拠点として、六日町の西泉田に在宅療養支援センターを設け、24時間体制の南魚沼市訪問介護ステーションと居宅介護支援事業所を増員し、新設した訪問介護事業所と一体となって在宅医療を推進しています。また、南魚沼郡市医師会からの委託により在宅医療推進センターを設置し、開業医の先生方や多くの介護保険事業所と日々連携しています。更に特に要支援の住民の在宅生活向上を目的に通所リハテーションセンターあくてぃぶもゆきぐに健友館AIで拡大しています。
 これらの南北の在宅医療(介護)の拠点はイメージとしては、7割が南魚沼市民病院の外来や病棟、ゆきぐに大和診療所との連携で行われていますが、3割は市内の魚沼基幹病院や齋藤記念病院はじめ地域の開業医の先生方、あるいは市外の病院との重層的な連携で成り立っています。
 加えて、上記と一部重なりますが、市民病院やゆきぐに大和診療所の常勤医師の往診による在宅、6か所の特養等への定期的な訪問診療、へき地巡回診療などを含め全体で約1,100床をカバーして参りました。
 なお、特養へは、その他、職員の歯科保健教育や4名の看護師の出向を行い、緊急時の入院確保も含め一体的な貢献に努めています。
 私共は、できるだけ市民に豊かで長い人生を享受して頂きたいと願っています。そして、市内でお亡くなりになる市民の2人に1人の最後を共にさせて頂いています(いわゆる看取りを行っています)。
確かに局所的に見ると在宅での対応など経営面からのみ見れば非効率的な部門はありますが、大局的に見れば人口減はあるものの、「地域住民の生きるを支え続ける」という視点に立つとき、全体としての高い医療介護需要は今後、10年間は減る事はないと言うふうに考えております。
 医師の偏在については、様々な対策がなされてはいるものの、アカデミアが主導する現在の専門医制度が多くの場合、医師の一定の年齢まで都市部の大病院での修練を前提としており、医師の地域偏在を解消しようとする医療政策と未だ大きな乖離があります。
 それでも、「地域住民の生きるを支え続ける」という理念の下、多くの医師はじめ看護師などの医療スタッフが集まってきました。
 新潟県のご指導もあり、令和11年度には、北里大学医学部の南魚沼市地域枠の1期生がいよいよ着任しますが、それまでに基幹型臨床研修病院の指定を目指しています。また、いくつかの都内の私大の医学部が患者中心の新たな臨床実習の現場に南魚沼市民病院(南魚沼市病院事業)を選んで頂くようになりました。
 また大和地域包括医療センターの移転については、令和9年11月のオープンに向け、令和8年度は建設工事を開始したいと考えています。
 一方、公定価格の配分はその時々の政策誘導に重点があることから、装置産業としての地域における病院事業は、診療報酬等の改定そのものに一喜一憂することなく、地域住民の真のニーズに適切に対応することこそが、市民から選ばれる病院となり、結局は中長期的には安定した経営にも結びつく王道ではないかというふうに確信しております。
 令和8年4月から市民病院の敷地内にAIオンデマンドバスの停留所を市民病院前とゆきぐに健友館AI前に配置して頂きました。市の政策が、駅中心のバス政策から病院等への生活路線中心のバス運行に大きく舵が切られています。このような生活者重視の方向性は、交通政策のみならず住宅政策、コンパクトシティや医療のまちづくりといった市政全般に包含される中での市民の皆様の幸福度、満足度の追求にも結び付かなければならないものと思います。
 労働集約型産業の病院にとって、組織は人材が全てです。この5年間に病院事業で得た利益の殆どは思い切って人件費に投入してきました。大変ありがたいことに常勤医師数は倍増するなど職員数は5年間で75名(約26%)増員しました。また看護師はじめ多くの職員が応募する人気の職場になってきました。
 当面、疾病構造の変化に基づく高い医療需要が見込まれることから、人材確保による経営改善と給与の改善が好循環を生んでいくものと考えています。
 多くの職員が、患者サービスや労働環境の改善、経営改善などに参画していて、風通しの良い組織だと思っています。多少、困難や苦労があっても、皆さんと病院事業がともに成長できる日を楽しみにしています。

令和8年5月 南魚沼市病院事業管理者兼南魚沼市民病院院長 外山 千也

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