9月から10月の4週間、南魚沼市民病院で研修させていただきました。
初めて外来ブースを一人で担当し、患者様にとって私だけが医師であるという経験をしました。私が伝えた言葉が、医師の言葉として患者様に届くということは、医師としての実感を得ると同時にとても責任重大であることであると感じました。
患者様を呼び込む前に予習をして、問診すべきこと、検査する内容を考えていても、いざ患者様を目の前にして診療させていただくと、抜けていることが多かったり、意図していなかった質問を受けたり、いかに外来を担当することが難しいかを感じました。また、健康を保つためには、医師だけでなくたくさんの方の協力があって初めて治療を組み立てられることを学びました。疾病理解、栄養指導、服薬指導、リハビリなどを組み合わせることにより、治療・予防できると実感しました。
病棟では、主治医を担当させていただきました。高齢の方が多い地域であるため、入院中の治療だけでなく、入院前の様子、入院後の生活を見通して医療をしなければならないことを学びました。多くの医療者の視点から1人の患者様の状態を評価することで、退院後に必要なことを整理するカンファレンスに参加させていただき、自分一人では気づけないことがとても多いことを知り、勉強になるばかりでした。特に、訪問診療や訪問看護・リハビリに同行させていただき、入院中に立てた退院後の計画が実際にどのように運営されていくかを知ることができました。今まで理解はしていても実際に経験したことがない領域でとても有意義な研修でした。
病院が多く乱立するわけではないこの地域の医療を一手に担う総合病院であるこの市民病院で、一戦力として働くことができたのは私にとって勉強になったとともに、誇らしい期間を過ごすことができました。たくさんの上級医の先生方、コメディカルの方々に助けていただかなければどの業務も成しえませんでした。これからもこの4週間の経験を活かし、患者様に親身になれる医師を目指したいと思います。ありがとうございました。