10月の1か月間、北里大学病院の地域研修プログラムとして南魚沼市民病院で勤務させていただきました。数ある地域研修プログラムのなかで新潟を選んだのは、街の中核となる病院で、外来や入院をはじめ、在宅医療までを経験できると先輩方から伺っていたからです。
南魚沼に来て、田んぼと美容室が多いなというのが、最初の印象でした。特に、来たばかりの時期はまだ稲刈りの真っ最中で、実がついた稲が多かったのを記憶しています。美容室が多いのも気になり、六日町の駅前の美容室まで髪を切りに行ってきました。美容室が多い理由は、関東に美容師になるために行った人が、自分のお店を持つために地元に帰ってくるためという話も伺いました。
今までは大学病院で、ある程度診断がついていたり、稀な疾患を診る機会が多かったのですが、市民病院ではcommon diseaseと言われる風邪や検診の再検査の方々をじっくりと考えながら診ることができ、とても新鮮で勉強になりました。また自分が初診で見た患者さんの診断をして、治療のプランを立てて、その後の経過も診るという、一般の方からすれば当たり前と言われてしまうことが、当たり前にできないことを実感し、今後のやる気につながりました。スタッフの先生方も丁寧に面倒をみていただき、不安ばかりだった最初と比べて、最後には楽しいと思えるようになっていました。 また、保健師さんと行動させていただいた、乳幼児健診や地域の筋肉づくり運動は、町の方々とより身近に関わることができる、とても貴重な体験でした。
仕事の終わりには、一緒に研修させていただいた自治医科大学埼玉医療センターの先生と、新米の時期ということもあり、美味しいご飯をたくさん食べました。また、休日には三国川ダムへ出かけたり、十日町や湯沢の温泉に出かけたりと、楽しいと思える時間がたくさんありました。仕事に対する不安が解消していくのとは反対に、体重が増えていくことに対する不安が強くなっているのも感じました。
市民病院での1か月は、とても濃密で、あっという間に過ぎてしまいました。この1か月間お世話になった病院の先生方、スタッフのみなさん、保健師のみなさまにこの場を借りてお礼申し上げます。この先、仕事以外でもまたこの南魚沼に来る機会があった際には、よろしくお願いします。本当にありがとうございました。