12月の1か月間、地域医療として南魚沼市民病院にて研修させていただきました。
病院から見える南魚沼は、山に囲まれたのどかな風景でした。1か月間どんな研修が行えるのだろう、どんな患者さんが来るのだろうと、初めて踏み入る土地で研修を行うことに期待と不安が入り混じった気持ちでおりました。大学病院での研修は、次から次へと降りかかる仕事をこなす目まぐるしい毎日で、時が過ぎるのが非常に早く感じておりました。一方、こちらでの研修は、1人1人の患者さんとじっくりと向き合い、自分が主となって治療方針を決定していく機会が多く、非常に充実したものであり、時が過ぎるのが良い意味で長く感じました。それだけ、中身の濃い充実した研修を送らせていただけたのだと感じております。
また、私の地元福島の訛りとここ南魚沼の訛りが似通ったものがあり、自然と患者さんに話す口調に合わせてしまう自分がいました。それがとても心地よくて、不安に駆られていた私自身の心が解れていくのを感じました。
研修内容として、病棟業務の他に初診外来、訪問診療、訪問看護、訪問リハビリと、大学病院では経験することのできない研修もさせていただきました。将来、訪問診療も行いたいと思っていた私にとって、漠然としていたイメージがありませんでしたが、具体的に考える良い機会になりました。また、初めて経験した初診外来では、限られた時間でアセスメントし、間違ったことはしていないか薄氷を踏む思いでした。しかし、上級医の先生方が温かくバックアップしてくださり、今まで研修で培ってきた知識を実践するoutputの場ともなり、非常に勉強になりました。多くの患者さんの診療を重ねていく内に、毎日の診療が確実に経験となり次の診療へ生かすことができていくのを身に染みて実感できました。それ以上に、医者としての責任の重さと、確かな知識に裏付けされた、迅速かつ沈着冷静に判断することの重要性を痛感しました。
最後になりますが、病院スタッフの皆さんが毎日笑顔で接してくださり、自然に私も笑顔になることができました。また、日々の業務で、わからないことがあると何でもお伺いしてしまっておりましたが、いつも親切に対応してくださり、大変感謝しております。
1か月間大変お世話になりました。今回の研修で培った知識、経験を糧に、今後も精一杯精進して参ります。