4月の1か月間、地域医療研修としてお世話になりました、自治医大さいたま医療センター2年目の研修医です。
研修をする中で新潟の桜も満開になっていき、埼玉と1年で2度桜を満喫することができたのは地域研修での思い出と共に非常に良い思い出になっております。新潟という寒い地域でしたが、人はみんな暖かく充実した研修を行う事ができました。
研修内容としては病棟業務の他、地域研修ならではの新患外来や訪問診療、リハビリや介護保険施設見学等多くの経験をさせていただきました。
新患外来をやってみると咳一つとっても患者さんにより訴えや辛さが違っており本当に今の処方でいいのだろうかと心配になることも多くありました。外来という時間がない中でもコミュニケーションを取り、話をよく聞く事で日頃見過ごされてきた症状にも目を向け、改善する事ができた患者さんもおり効率を重視する中でも患者さんとしっかり向き合うことの大切さを再認識しました。
病棟業務では誤嚥性肺炎のようなcommon diseaseを見られたのはもちろんですが、終末期の患者さんを担当させていただけたのは非常に貴重な経験でした。治療をして状態を改善させるのが医師のやりがいと思いがちですが、それと同じくらい患者さんの最後を家族と一緒にむかえ寄り添うのも大切な事で今後の医師人生でも忘れずに生活していきたいです。
訪問診療では、眠剤一つとってもただ希望通りに出すのではなく、患者の性格や家庭環境等考える中で、後々の生活を考えてあえて出さないというのが非常に印象に残りました。訪問診療という長期的に患者さんと向き合えるからこそ出来るとも言えますが、長期的な視野で患者さんを診るという姿勢は非常に勉強になりました。
1か月という短い間でしたが、普段の研修では学べない、感じられない医師として大切な事を多く学べたように感じております。医師以外にも多くの職種、さらには患者、患者家族等の協力の上に地域医療が成り立っていること、それは自治医大さいたま医療センターに戻ったとしても変わらなく大切であることを忘れずに、これからの医師生活を過ごしていけたらと思っています。田部井院長、大西先生をはじめ、シニアの先生方、外科系の先生方々等1か月間研修中に支えていただいたすべての方に感謝申し上げます。ありがとうございました。